「伊藤慶二 祈・これから」展 ワークショップ 「土とあそぶ・“原土の名刺”をつくる」のお知らせ
2025年7月19日(土)13:30-15:30
やきものは土から始まります。山から掘り出したままの原土を見て、ふれて、見立てて、感じ取ったことを形にしてみます。原土と遊びながら、その個性を見つけて紹介する”原土の名刺”をつくりましょう。


「”原土の名刺”とは」(講師 岩島利幸氏・談)
土屋の仕事として、安定した土―つまり粘り、粒子、耐火度がブレない土を作ること、安定したやきものを作れるような土を作るという使命がある。
けれども、現実の山には層があって、その土は均一ではない。
だからそれぞれ原土の特質を見極め、数種類をブレンドすることで、安定した土を作っている。それはつまり各々の土の特質を均すことであり、土を窮屈なとこに押し込めているようにも感じていた。
あるとき慶二さんが「まだ土になっていない土が欲しい、山から掘り出された、そのままを見たい。それを使って作品が作れないだろうか」と言われた。
私はそれまでに、あちこちの山・採土場に視察に行く機会があった。面白そうな表情の色々な原土を見つけては、それを焼いた時のことを想像しながら、使えるか分からないままに集めていた。かつて原始人が、土という存在にはじめて出会ったときも、近しい感覚を抱いたのではないだろうか。ジャジャ馬みたいな、特質だらけの原土との出会い。それらがすぐに思い浮かんで、慶二さんにお持ちした。
しばらく経って、それぞれの土が、シンプルな形で焼きあがった。見た時のドキドキ感は忘れられない。それはいわば、“原土の名刺”のようだった。自らが何であるか、それぞれの土の主張とストーリーが想像できるような、一枚の名刺。そんな感じがした。
それからそれらの土は、それぞれの形で、作品となって世に出されるようになった。何でもない原土が、作家の手を通すことによって、変容し、どんなにか素晴らしい物になるという事を目の当たりにした。
今回は、集まった人たちと一緒に原土にふれ、空気や水や人の手、そして炎にふれることで変化していく土と向き合う時間を持ちます。そのなかで見つけた、それぞれの原土の個性や特性を形にした“名刺”をつくることを試みます。原土は有限で、どの出会いも一期一会です。土の本質とものづくりの繋がりについて、皆さんと感じることができたら嬉しいです。
日 時 | 2025年7月19日(土) 13:30-15:30(受付 13:15-) |
講 師 |
岩島利幸氏(カネ利陶料会長)
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会 場 |
岐阜県現代陶芸美術館、セラミックパークMINO 作陶館
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定 員 | 15名 |
参加費 | 1500円 |
要事前申込・申込多数の場合抽選制(フォーム)[ 受付期間:2025年 6月13日(金)10:00~ 6月19日(木)12:00 ] フォームはこちら |
こちらのワークショップは、申込み多数の場合抽選を行います。 お申込みはお一人様1回、2名以上でお申込みいただいた場合は、1グループとして抽選します。 当選結果は6月20日(金)中にメールにてお知らせします。 |